荻原浩『噂』読みました。
少し前にブックファーストでゴリ押ししてましたね。
勧められると読む気が失せる肛門性格なのですが、前から名著と聞いていたのでこれを機会にと手に取りました。
ちなみに読んだのは1か月くらい前なので以下は思い出しながら・・。
レインマンが夜現れて女の子の足を切っていく。でもとある香水をつけていればレインマンに襲われずに済む。
最初は化粧品会社の広告戦略の一環だったこの「噂」。
しかしその噂は現実の事件となってあらわれる。
実際に女性が殺害され足首が切られる事件が起こったのだ。
広告会社の人間が犯人か?
噂をきいて真似をした人物がいるのか?
男性警官の小暮と女性警官の名島のふたりがこの事件を追いかける。
この二人は即席コンビなのに本当に名コンビというか、やりとりがとても好きです。
この二人にも注目。
肝心の本筋ですが、犯人については早々にわかったのではないでしょうか。
あまり覚えていませんが前半半分ほど読めば想像がつくはず。
そして帯にも書いてある、最後の一行の衝撃。
確かに衝撃でしたが、「ここまで読んで衝撃の展開といったらこれしかないかな」というメタ読みをしてしまって残念ながら先になんとなく解ってしまいました。
まあでも、その前の、物語が収束していくハッピーエンド的なシーンとの対比で、必ずしも幸せが見えない終わり方だったのでそういう意味では好みでした。
※※※最後少しだけ以下ネタバレ注意!
読み返してもっとも衝撃的だったのは、冒頭からいくつか入る西崎のシーン。
これ誰と話してると思いますか。話し相手はもう時系列的に死んでいるんですよ?
そう誰かと話かけていたわけではない。飲み物と一緒に冷蔵庫から取り出した、彼女の愛しい愛しい何かと話かけていたのです。
怖っ。
お気に入り度★★★★★★★☆☆☆