辻村深月『かがみの孤城』読みました。
やっと読みました。
2017年で一番面白い!とかどこかで聞いたが、確かに。
クラスメイトとのいざこざがあって不登校になった中学一年生のこころ。
一人で家にいたある日、突然家の鏡が光り出す。触ってみると鏡に吸い込まれ、目を開けると大きな城がそびえ立つ、見たこともない世界に居た。
飛ばされたのは、こころだけではなく、似たような境遇の6人が集められていた。
そこに狼の面を被った少女「オオカミさん」が現れ、城に隠された鍵を探せ、扉を見つけてそこを開いた1人の願いを叶えると言う。期間は来年の3月30日まで。
集められた7人の奇妙な生活が始まる。
私は、冷たい校舎を読んだばっかりだったので、また1人1人消えていくのか?と思ったけど違かった。
個人的には著者2番目くらいに面白かった。
本屋大賞であらためて店頭に並んでいると思うのでぜひ。
※※※以下ネタバレしかしません。
ということで本当に面白かったのだが、不幸だったのが、
読んでる途中に全ての仕掛けに気付いてしまったこと。
大抵鈍感で気づかないのにどうなってしまったんだ・・。
時間軸の謎は、同じ学校に通ってることがわかるシーンで、クラス数とか色々あからさまに書いてあるからわかる。
オオカミさまの正体については、その前の×印に触れたときの描写と、あいた14年間の謎でわかる。
最後の、喜多嶋先生の正体についても、時間軸に気づいた段階で、あ、これこの中の誰かの未来だったらいいなと思って、全員が本名を明かすシーンを見て、名字が変わった云々と言っている人がいたから、ああこの人か、と気づけた。
全部わかってしまったのが本当悔やまれるというか、好きなものを読みすぎると、好きなものが楽しめなくなってしまうジレンマが辛すぎる。
でも今回の仕掛けはすごく好きな部類だったので読んでよかった一冊になりました。
強いて言うならばリオン君のフラグをもっと立てておけば最後がもっと幸せだったかな。
お気に入り度★★★★★★★★☆☆
今日、本をまた10冊ぐらい買い足してきたので積まずに読んでいきたい。